ふむ...

やおういかんのぅ

2010-01-01から1年間の記事一覧

 西郷どん in 熊本

明治10年(1878年)の西南の役(西南戦争)で、熊本の町と人がかなり迷惑をこうむったということは、今ではもう、全国的には忘れ去られているのかもしれないが、しかし熊本の土着の人々にとってはそう簡単には忘れられないようだ。先祖が、縁もゆかりもない…

 熊で邪気を払う

「熊本」という地名はもともと「隈本」と書かれていたという。加藤清正が築城するとき、「強そうな字がいい」ということで「熊」が選ばれたらしい。 強そうな名前は邪気を払うという意味もある。「熊五郎」とか「寅雄」のように強い動物名を名前に入れるのと…

 天守閣炎上

熊本城の天守閣は、明治10年の西南戦争のときに完全に焼け落ちたそうだ。以来、昭和35年に再建されるまで、熊本の人々は自慢の天守閣を今日のように眺めることができなかった。 官軍と薩摩軍の戦い・西南戦争錦絵図 だから、西南戦争を引き起こした「西郷隆…

 漱石の「文鳥」

カバーのイラストが気に入ったので、本を買ったようなものだ。 昔風の和室。外は小春日和だろうか。 火鉢が出ているので、夏ではないだろう。 春先かもしれない。 真冬ではないだろう、窓の外に緑が見える。 磨りガラスで外からの光を抑えている。 一部が透…

 炎暑うち続く折から

長月も 続く暑さや ぬばたまの 夜に入りても 冷めぬ温気は 耐へ難しや…… そういう中、31日、新幹線の試験走行が「さくら」を使って初めて行われた。 九州新幹線:「さくら」試験走行 走行試験でJR熊本駅を出発する九州新幹線「さくら」を多くの人たちが見…

 かたしたり、かたしたり

「かたす」という動詞は、どうやら関東地方の方言のようだ。インターネットで検索してみると、そういう類の話がいろいろ見つかる。 「かたす」を知らなかったので、下の一節を最初読んだとき、意味がわからなかった。 箸をパチリッとお膳において、「さあ、…

 花滑りひゆ

ポーチュラカと俗称されるようだが、それは本来「滑りひゆ」属全体をさす名前なのであまり良くないらしい。 猛暑の最中、へばった様子もなく元気に咲いている。見るからに暑さに強そうな、つるつるした赤い茎と肉厚の葉。花の色もどこか南国っぽい。 花が少…

ひめいち

漱石の「三四郎」を読んでいると、こんな箇所がある。 「じつはお国のおっかさんがね、せがれがいろいろお世話になるからと言って、結構なものを送ってくださったから、ちょっとあなたにもお礼を言おうと思って……」 「はあ、そうですか。何か送ってきました…

 桑の木

バスを降りて歩いていると、ビルの一角に花屋があった。 遠くからそれと分かるのは、店の前にアジサイの鉢がいくつも出ていて、紫や赤、白や青のアジサイが山盛りの様子で並んでいたからだ。 ビルの横は日陰になっていたので、そこを歩くことにして、ついで…

 うぐいすが鳴く

今年はじめてうぐいすの鳴き声を聞く。朝方はまだ覚束ない鳴き方だった。お試しに 鶯ひと声 鳴きにけり............ 目の前には急な登り坂、しかし横を見ると、自生の菜の花が斜面を埋め尽くしている。坂道を 菜の花とともに 登りけり(月曜日)くもり、小雨