炭鉱労働と芸術のハイブリッド
ふうむ、こういうのが昔はあったなぁ……。絵を見ていると、だんだんゲームのルールを思い出した。何より、体の動きの記憶が甦える。
2月19日、博多駅に行ったついでに駅ビル内のデパートでやっていた「山本作兵衛の炭鉱絵画展」を覗いた。有料だったが、それだけ中身の濃い展覧会だった。絵はインターネットでいくらでも見られるのだが(Google画像)、生で見るとまた面白い。同じ場所に立ち尽くしたり、何度も往ったり来たりして、時間はあっという間に過ぎた。昼過ぎにはミニ講演会と炭坑節の盆踊りの実演もあるというから、作兵衛の炭鉱絵がこの頃いかに注目を集めているかが窺われるというものだ。とりわけ福岡県で。
炭鉱労働の体験者にして画家という、労働と芸術のハイブリッド、その中から独特のリアリズムが生まれた。
(火曜日)