ふむ...

やおういかんのぅ

きつねうどん

冬の間、週に一度は必ずうどん屋で「きつねうどん」を食べる習慣が身に付いてしまった。
3月になって気温も上がってくると、さてもう、それほどうどんを食べたいとは思わない。

それで、いま振り返るのだが、なぜ特に「きつねうどん」が食べたくなるのだろうか? 大判の油揚げ(これがまた、美味だけれども)が入った「きつねうどん」に何か魔力のようなものが隠されているのか? それとも、変な依存症になったのか?

「それは軽く ”きつねの霊” が憑いているんだよ」
と、友人のA君があっさり答えを出してくれた。

「君は風邪を引いたりすると、コンコンと咳をするだろう? この ”コンコン” という、きつねが鳴いているような咳の音も、その証拠。それに何より、君はこのごろ目がつり上がってきたし、疑り深くなった」

こう断言をされると、
「えー、そりゃ本当ですか?」
とは返しにくいものだ。

で、別に反論もせず、へー、なるほど、そうかもしれないと思った。

「この種の霊は排他性が強いので、かえって他の妙な霊にとり憑かれる心配がない」

なかなか詳しい、この男は。A君は最後にこう言って去った。

「それにしても、このごろ空気が乾燥しているねぇ、なんかこう、ひと雨ほしいね、ゲロゲロ。じゃ、また!」

何だ、いまの言葉尻のゲロゲロというのは?

それはさておき、今日はうどんを止めて、いなり寿司でも食おうか……。

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